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過払い金請求は裁判のほうがいい?

訴訟のメリット・デメリットを整理!

「裁判をしたほうが過払い金は多く戻ってくる?」
「裁判で過払い金請求する場合のデメリットは?」

過払い金を請求する方法は、大きく分けて2つあります。

1つは裁判をしないでお互いが譲歩して和解する「示談」、もう1つはなるべく多くの過払い金が戻ってくるよことを重視する「裁判」です。

金額重視は「裁判」、スピ―ド重視は「示談」が、一番分かりやすい表現かもしれません。

・家族に秘密だから裁判はしたくない…
・焦ってないので裁判で多くの金額が戻ってきて欲しい
・この金額もらえるなら示談。それ以下なら裁判にしたい

など、依頼人一人一人の事情によっても、裁判がいいか?そうでないかは異なります。

裁判で過払い金を取戻す場合の流れや、デメリットなどを確認してみましょう。

裁判で過払い金を請求する場合とは?

裁判で過払い金を請求する場合とは、以下の場合です。

・示談では満足のいく金額で和解できない
・争いがあり和解がまとまらない
・過払い金の他、利息も受け取りたい

過払い利息は、カード会社が過払い金を返さなければいけなかった時点から、依頼人が過払い金を請求する時点までが請求できます。

そして、過払い利息の返還が認められるには、貸金業者が「悪意の受益者であったこと(過払い金を返さなければいけないことを知っていた)」を証明しなければならず、裁判所の判断でこれを認めてもらう必要があるわけです。

裁判を行う場合のメリットやデメリットは?

裁判を行うメリット

・過払い金の返還額が増える
・利息も戻ってくる

過払い金の内容に争いがない場合には、裁判をすれば確実に返還額は増えます。

その理由は、裁判では過払い金全額の返還を求めていくこと、そして利息分の返還もあるためです。

裁判のデメリット

・時間がかかる
・裁判所の記録に残る
・裁判費用がかかる

裁判では、訴状の作成・裁判所への申立て・口頭弁論期日への出廷などを経なければならないため、示談より時間がかかります。

また、過払い金の裁判を行った記録は、裁判所に5年ほど残ります。

そして、裁判費用を超える過払い金が戻ってくれば問題はありませんが、そうでない場合には、「裁判費用だけかかってしまった…」というデメリットがあります。

裁判と示談の比較

  示談(裁判しない)の場合 裁判で過払い金請求する場合
返還される過払い金の目安 過払い金の約50%~90% 基本的に過払い金の全額
利息の返還 基本的になし あり
裁判所への出廷 なし あり
個人情報の提供 なし 裁判所に提出

裁判を行う場合の過払い金請求の費用は?

過払い金請求を裁判で進める場合には、裁判費用が発生します。

そのため、裁判費用がかかっても、裁判を行う価値があるのか(費用対効果)を考える必要があります。

裁判費用としては、以下のような費用が考えられます。

①訴訟の成功報酬(戻ってくる過払い金の5%程度)
②裁判所までの交通費(管轄裁判所による)
③収入印紙(訴額による)
④予納郵券(数千円程度)
⑤登記簿謄本(1通500円程度)

このような費用が、過払い金の裁判を起こす場合には必要になります。

当センターでは、「費用の見積もりを算出し、裁判を行うとどのくらい戻るお金が増えるか?」を事前にご説明します。

その上で、裁判で進めるか?進めないか?を検討して頂く流れです。

裁判で過払い金が戻ってくる期間は?

「裁判を行った場合にどのくらいの期間で過払い金が戻ってくるのか?」これは正直いって様々で、期間は決まっていません。

カード会社によっても、裁判に強気な会社から弱気な会社があり、相手先によって期間もだいぶ変わっていきます。

平均的なところで4か月~8か月、遅くなると1年近くという場合もあります。

裁判が早く終わるか遅くなるかは、争点(契約内容や利用がない期間があるため、過払い金の金額に争いがある場合)があるかないかによっても変わっていきます。

当然、争点があれば長くなりますし、なければ短縮されます。

また、裁判官の性格によっても期間は変わっていきます。裁判は「3回やったら終わり」と回数が決められているわけでもありません。

せっかちな裁判官であれば2回で終わることもありますし、和解(示談)を重視する裁判官にあたれば、5回・6回と行われる場合もあります。

裁判は1ヶ月に1回ほどのペースで行われるので、裁判回数によっても、2ヶ月・3ヶ月とずれがでてくるわけです。

裁判だと返還される過払い金はどのくらい変わる?

過払い金請求を、示談の場合と裁判の場合で比較してみましょう。

Hさんからは、以下のような合計260万円の過払い金が発生していました。

①アコム:約90万円の過払い金発生
②プロミス:約80万円の過払い金発生
③レイク:約60万円の過払い金発生
④エポス:約30万円の過払い金発生

過払い金請求を示談で行うと返金額が約160万円に対し、裁判の場合は約210万円。

示談よりも裁判を行ったほうが、手元に戻る金額は50万円も増える結果となりました。

一方で、過払い金が戻ってくる期間は、示談より4か月ほど遅れるかたちとはなりました。

示談を行った場合のイメージは?

①アコム(90万円の内の85%額である77万円で和解)
②プロミス(80万円の内の80%額である64万円で和解)
③レイク(60万円の内の70%額である42万円で和解)
④エポス(30万円の内の90%額である27万円で和解)

①~④の和解金合計210万円。返還日は、和解日より3ヶ月以内。

約50万円の費用を控除した約160万円が、Hさんへのご返金額に。

裁判を行った場合のイメージは?

①アコム(90万円+過払い利息18万円の計108万円の返還)
②プロミス(80万円+過払い利息12万円の計92万円の返還)
③レイク(60万円+過払い利息8万円の計68万円の返還)
④エポス(30万円の90%の27万円で和解。裁判は行わず)

①~④の返還金合計295万円。返還日は、裁判開始から7か月後。

約85万円の費用を控除した約210万円が、Hさんへのご返金額に。

過払い金請求の方針は事務所ごとに異なる!

過払い金請求の方針は、依頼する事務所毎に異なります。

「全て裁判で進めます」という事務所もあれば、「裁判は極力しない」という事務所もあり、その中間をとる事務所もあります。

「全ての過払い金を裁判で回収する」という事務所は、

①過払い金の成功報酬を高額に受領できる。
②裁判をしないと他の裁判案件に影響が出る。
③全て一律で裁判をしたほうが案件の管理が楽。
④金額が少ないより多いほうが依頼者も喜んでくれる。

であることを、その理由としているのがほとんどです。

逆に、「裁判を全く行わない事務所」は、

①早く手続きを終わらせたいため裁判にしたくない。
②裁判案件に対応する能力がない。
③事務所に資金がないので早くお金(過払い金)が入るようにしたい。

であることを、その理由としているケースが多いでしょう。

当センターで過払い金を請求する場合の方向性

当センターでは、示談でも、裁判でも、過払い金請求を行っております。

ご依頼人の意向によって、請求方法は決定します。

「ある程度戻ってくれば裁判まではしなくていい」(示談派の意見)

「家族に秘密なので裁判はしないで欲しい…」(示談派の意見)

「時間はかかってもいいので、全額返して欲しい」(裁判派の意見)

「法律上返す義務のあるものは全て返して欲しい」(裁判派の意見)

など、依頼人の意向は実に様々ですが、依頼人の大切なお金(過払い金)なので、それぞれの方の意向を尊重していきたいというのが、私たちのモットーです。

もちろん、裁判では費用対効果が見込めない場合は、裁判にしないほうがいいと提案をします。

また、逆に裁判にしたほうが良い場合には積極的にそのような提案は行っていきます。

最終更新日:2021年10月5日

本サイトの執筆者

山口 広樹

横浜市出身。司法書士・行政書士14年目。
かながわ総合法務事務所の代表。
過払い金や債務整理を専門分野として、5000名以上の事案を解決。

・司法書士(神奈川県会2376号)
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